ビジネスプロデューサー協会会報誌『BPA JAPAN』第9号(2012年10月13日発行)に掲載された記事です。


高速の無線通信が実現し、スマートフォンを多くの人々が常時携帯するようになり、インターネットや動画サイトを自由に閲覧することが日常的となってしまったこの2012 年の秋にあっても、正に、この瞬間、瞬間、世界中で起きているあらゆる事件を、私たちが直接観測することは不可能です。

むしろ、増殖しすぎた情報の量があまりにも多すぎて、私たちが選択する気持ちさえ、萎えてしまうような現実が、ここにはあります。
この様な情報の洪水の中から、正義と感性を持った、ジャーナリストの目で選択された「意味のある情報」があってからこそ、我々は、正しい判断をすることができます。
人々はメディアに掲載されたジャーナリストの記事を通じて、重要な出来事や自分にとって必要なことがらを効率的に知り、大切な判断をしています。

特に経営者にとっては、市場、業界だけではなく海外の動きやその背景を日々キャッチアップすることは死活問題につながります。
ところが、国や権力者が、大手広告代理店やマスコミをコントロールして、国民のイメージや考え方を思いのままに操ってきたことが、近年次第に分かって来ました。
安恒氏が事例に出された、オウム事件についても、マスコミ報道はある一面を語っているだけであり、それに対する反対意見、背後関係、そして、そもそも彼らが政治や共産国とつながりを何故持つに至ったのかなど、現実にはとても多くの識者が情報を分析し、貴重な意見を述べているにもかかわらず、これらは、大手マスコミではほとんど報道されずに、既に我々
の記憶から薄れつつあります。

例えば、岩上安身氏が主催する動画報道サイト「Iwj」で放送された、新設された原子力規制委員会と国会議員、市民団体の大飯原発の再稼働にあたっての直接の質疑を見ると、参加者の議論が全くかみ合っていないのがリアルに分かります。
あたかも、同じ日本語でありながら、全く違う言語の応酬を見るようです。
報道ではこのようなやりとりは一切見受けることはできず、新設された規制委員会は万全のであるかのような印象を与えています。

「日本は優秀でまじめな単一民族、資源の無い技術立国そして貿易立国。平和で穏やかな国民性。建国から安定した文化的な国である。そして、第二次世界大戦は、一方的に日本に非があり責任があった。その悲劇を繰り返さない為に、自由主義のお手本として、そして、国家再建の大先生でもあり目標でもある米国の言うことは全てが正しいのである。」と多くの日本人が理解させられて来ました。
ところが、この考え方は、あまりに一元的で、教育とマスメディアを使った誰かによって、思いこまされてきたという現実が徐々に分かってきました。

「晩酌をしながらナイターを観戦して、バラエティー番組で笑い、芸能界のゴシップを議論する。大企業に就職して上司の指示に従って、コツコツと毎日を送っていれば、老後は年金でゆったりと暮らせる。こうしていれば、全て問題無く、時が流れて行く。」

これもメディアが作り上げた幻想です。
世界は残念ですが、残酷であり、差別的であり、強い者が弱いものを倒し、略奪と暴力が横行しています。
あからさまに、資本がパワーを持ち、中立であるべき国際機関も、その一部に組み込まれています。
そして、日本だけが、それとは無関係な特別な存在であるはずがなく、むしろその、中核的な存在となっています。

人は、ある情報を知ってしまったことで、価値観や世界観、問題意識などが大きく変わってしまうことがあると思います。
そして、一度、知ってしまえば、二度とそれ以前の自分に戻ることはできません。

安恒様の様な、正義に燃え、勇気を持って真実を伝える真のジャーナリストの発言がマスコミを動かすとき、初めてBPA メンバーの目指すところ、活動が真価を得る時であると感じました。











(稲畑達雄)

現代ビジネス兵法研究所代表の安恒氏のプレゼン後、ノンフィクション作家の佐野眞一氏と週刊朝日取材班が、橋下大阪市長についての批判記事を連載しはじめたところ、橋下市長は、朝日系列のメディアの質問には答えないと言いだし、大問題になりました。

ある人は、喧嘩をふっかけて、すぐに引き下がるジャーナリストは卑怯だ!
あくまで戦え!という方もいます。また、部落問題として、差別だ!人権侵害だ!
と、橋下氏に乗っかる人もいます。
情報という意味で、ネット上に被差別部落の地名を書いたものはゴロゴロ転がっています。
苗字と出自との関係も、常識のように知っている人は、ごまんといます。
問題は、そういう出自をもつから、橋下氏がよくないと結論づけたいのか、(←これは問題!)橋下氏自身のどういう点がよくないのかの原因に、出自が大きな影響を与えていて、だから、そこを掘り起こさねばならないのか(←これならば納得)、ということであり、そこで、朝日系列には出ないから!というやり取りになることが、すごく不思議で、なにか、裏があるのではないか?
と、逆に疑いをもってしまいました。

週刊朝日は完売、オークションで3倍の値段がついているそうです。
維新の会なんて、どうしようもない!と言っていた人たちが、再び、維新の会に注目しています。
別の目から見ると、これは素晴らしい成功ビジネスともいえます。
週刊朝日も、橋下氏も、どっちも万々歳!まさに、win-win の関係といえましょう。
書かされた(書いた?)佐野氏には非情なバッシングとなりましたが、犠牲少なく、大きな儲けが生まれました。

この事件だけ見ていると、「おまえの母ちゃん出べそ」と言われて、「おまえのこと、みんなでシカトしてやる!」といった、幼稚な子どもの喧嘩にしかみえません。
なぜ、国中で、こんなことを取り上げて騒いでいるのでしょう。
維新の会があったってなくたって、政治を簡単に変えることなんてできないと思っている国民にとって、タレントとして騒ぐ橋下氏に魅力を感じているだけではないでしょうか。

そういう意味でも、少なくとも佐野氏の第一回目の文章には、これだけの大騒ぎを引き起こすだけの原因はないと思います。(その後に書かれる内容はわかりませんが)
本質を見極められない大衆を操作するために、週刊朝日と橋下氏が、情報操作を用いて、上手く手を組んだか、橋下氏が、この記事を、うまく使って、維新の会を再燃させようと思ったのではないかと、勘ぐりたくもなります。

ほんとか嘘か、維新の会発足パーティーのパーティー券の販売方法などは、実にうまい営業方法をつかっています。
(週刊朝日の記事中に書いてあります)
こうした営業戦略による人集めは、逆に、ビジネスマンが学ぶべき部分が大変に大きいかもしれません。
橋下氏は、政治家としても、大阪商人魂の営業戦略に長け、マスコミの使い方をよく知っている人なのでしょう。
そういう意味では、ソーシャルメディアやマスメディアを上手く使うアメリカのオバマ大統領に近い賢さをもっておられるように感じます。
今回の件では、安恒氏のプレゼンを拝見したからこそ、特に情報に敏感になって感じた思いです。
維新の会にしても、踊らされる大衆がいるから成り立つのです。
それが日本のいいところでもありますが、私は、愚かな大衆の中に埋没したくはないなあと思います。
一方で、ビジネスとしては、敏腕プロデュースでもあると思います。
その点では、学ぶべきことも多いとも思います。
私、一個人としては、絶対に好きではないやり方だけれど、ビジネスプロデューサーにとっては、情報操作の巧みさというものを知り、それを、より良きことに利用していただくためには、勉強になると思います。

安恒氏のプレゼンの中でも、賢い情報の受け手になり、情報の恣意性を見抜く目をもつこと、違和感を感じることに真実があり、その真実を見抜く目は、自然の中での体験や経験が大きいことだと話されておりました。
発信者としても受信者としても賢い情報戦略家にならねばと思います。

(小幡万里子)

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